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《ネタバレ》 マトリックスの世界ではありませんが、“真実など本当のところは誰にも分からない”というのが真理だという気がします。知覚は単なる脳内信号。狂信者には本当に神の姿が見えるのでしょうし、逆に無神論者にしてみれば神が其処に居たとしても目に映らないのではないかと。女神像が突如現れた現象について、電話先の女性が主人公に話していた説明のとおりです(現実のトンネル)。「死者との会話」で催眠状態に陥った男は、狂信者だった母にとっての“真実”を垣間見た。しかし、結局彼は彼の望む“真実”を選んだと。怪物は存在していたとするのも正解。存在していないと結論づけるのも正解。こんな解釈のお話だと思いました。登場人物は、主人公のみ。舞台は、洋館の中のみ。極めて閉鎖的な空間内で進む物語は、オカルトホラーの雰囲気満点です。ただ恐怖描写は実に控えめのアッサリテイスト。個人的にはガッツリこってり怖がらせて頂く方が好みです。さて最後に邦題について。本サイトでも好評価の『恐怖ノ黒電話』にあやかったシリーズ邦題なのは間違いないでしょう(セガールの沈黙シリーズと一緒ですね)。驚くべきは、『恐怖ノ』ではなく『恐怖ノ黒』までをデフォルトとしている点です。だって本作の洋館は全然黒くないんですもの。にもかかわらず無視して黒洋館とは。配給会社も無茶しますな。ちなみにこのシリーズ邦題をかの名作ホラーに当てはめてみるとこんな感じ。『チャイルドプレイ』=『恐怖ノ黒人形』、『エルム街の悪夢』=『恐怖ノ黒ボーダー』、『悪魔のいけにえ』=『恐怖ノ黒エプロン』。こんな邦題なら、絶対ヒットしなかったでしょうね。
【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-27 18:58:03)(良:1票)
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