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《ネタバレ》 「ブランド」という単語にあまり有り難みを感じない私ですが、本作のような優れたシリーズ映画を観ると「ブランド」の意義を感じずにはいられません。世界観(設定)、キャラクター、アクション、ストーリー。どの要素もハイクオリティで、人気映画シリーズブランドを掲げるに相応しい出来栄えでした。中でも目を引くのがフュリオサ。猛禽類を思わせる鋭い瞳は大変魅力的で、いかなる逆境にも最後まで抗うであろう芯の強さを感じさせます。少女期から成人に至るまでのビジュアル変化にも違和感はなく、キャスティングで一番大切なポイントがきちんと押さえられていました。あとから『ラストナイト・イン・ソーホー』のヒロインだと知りましたが、今後大ブレイクするんじゃないでしょうか(もうしていますか?)。額の黒塗りや片腕を失った経緯なども腑に落ちましたし、「桃の種の使い方」や「トカゲの尻尾切りならぬ頭残し」など小技がイカしている点も流石です。褒めたいポイントで溢れていますが、唯一注文を付けるのが尺の長さでした。ポンポさん信者の私としては(それは嘘)、2時間半は少し長いです。というより間延びしている気がします。これは昨今の映画業界のトレンドが長尺志向に振られている影響な気がしますがどうなんでしょう。当然ながら内容にあった尺でないと感動も薄まる訳で、最高のラーメンスープも希釈を間違えたら台無しです。そういう意味では編集の重要性を強く感じる作品とも言えます。新マッドマックスは、洗練された世紀末世界観と高刺激の連続アアクションで畳み掛けるハイスパート映画。まるでかつての全日本四天王プロレスが如し。その強烈な旨味に慣れた口からすると、本作はちょっと「薄い」のです。2時間、いや100分に凝縮してくれたら10点献上もあり得ました。
【目隠シスト】さん [インターネット(吹替)] 7点(2025-04-11 12:19:01)(良:1票) 《新規》
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