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真の芸術とはすべて言語的であるし、言語性を帯びない作品はどれほどの技法や才や色彩が詰められていても駄作である。絵画の場合、画家と被写体の関係性や交錯する想い、性格だとか情念が投影されたものが傑作であり、真の画家が満足できる唯一の到達点であろう。精神や魂という高次元を具象的に表現する方法を人類は知らない。言語や言語性を帯びた表現によって抽象的に提示するのみである。さてこの映画、アトリエの薄暗さとドアの外の眩い光であるとか、その密室性も忘れ難いが、真に特筆すべきは、ゴダールのような、あるいはフラーのような教示的姿勢であろう。リヴェットは真の芸術家とは何か、あるいは芸術の見方を提示してくれているのであり、観客論を含めた広義での芸術論を教示するためだけにこの映画を我々に捧げてくれたというこの事実である。
【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-12-29 02:27:09)
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