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レビュー情報
空爆で赤く染まるロンドンが印象的。 数百もの実機が飛び交い、撃ち合い、脱出する様子を空撮で映し続ける。言うなればアナログの美学といったところか。ホーミングミサイルなんかない、マシンガンのみでの戦闘。タタタタタという乾いた銃声、撃墜され枯葉のごとく堕ちる戦闘機。実機ならではの渋い味わいと稀少な魅力とがこの映画にはある。ただ、空戦において知性を感じさせる戦術であったり執拗な追いつ追われつの展開であったりが見られなかったのは残念。独軍が太陽から現れるとかそういう驚きをもっと取り入れてほしかったところ。 また、2000機の攻撃を600機で守ったと声高に語る割にはカタルシスにも欠ける。というのもこれは結局ゲーリング元帥の戦術ミスでしかないから。立場や思想に捉われることなくただ忠実に“バトルオブブリテン”を映像化したことがこの作品の魅力でもあるが、空中戦をひたすら映しておきながら、勝負を決定付けた要因が現場にないのでは少し不満も残る。
【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-05-18 02:33:51)
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