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レビュー情報
《ネタバレ》 もう少し評価が高くてもいいのに…と思っています。退職後自分の存在意義を見失う事、配偶者との突然の別れ、子供の独立…といった万国共通のテーマに加え、ルート66の風景、離婚に対する無抵抗感などアメリカの味を加えて一見、ありふれたストーリーのようですが、そこにジャック・ニコルソンとキャッシー・ベイツの役柄になりきった極上の演技に私は感動しました。そして奥底にあったテーマは恵まれない地域の子供に対する援助。おそらくラストの涙は、不幸続きと思っていた自分よりももっとつらい世の中があることを知ったこと、そして、仕事と妻を急に失いながらも病んだ社会の日常の中でそのことを「感じる」ことすら出来なかった状況で、タンザニアの少年の絵が時間を止めてくれ、初めて妻を失ったことを『実感』し悲しく思うことが出来た、ということではないでしょうか。映画評にコメディとあるのは二人の偉大な俳優があまりにリアルな演技をされたから。日常生活の我々も、遠くから見れば本当に滑稽な生活をしているとい思います。数々の奇抜な役柄をこなしてきた二人が、今度はどこにでもいそうな人物をいとも簡単に、そして真摯に演じた名優に乾杯です!
【元締・虎】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2008-02-17 18:52:35)(良:1票)
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