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一言では言い表せない映画。上映中ずっと何かしら静かにこみあげてくるものはあったが、エンドロールで真っ暗になりあの印象深いピアノが流れた瞬間、堰を切ったように涙が溢れ出た。観にいってから大分経ったのに今でも瞼に浮かべるだけで涙腺が緩む。これまで日本人が創ってきた悲壮感漂う戦争映画とは明らかに一線を画している。夫は『リアリティはあったが、日本軍の悲惨さ(痩身・貧窮など)があまり伝わらなかった』と言っていた。確かに登場人物たちは最初から終わりまであまり体重の変化もなさそうだったし、一番問題だったはずの水問題や食料問題も割とさらっと描いている。しかしそれらはこの映画の圧倒的な世界感を前にしたら瑣末な点と言えるかも。(実際硫黄島ロケはハリウッドロケ後に録るなど時間軸が前後していて体重増減は不可能だったはず)しかしこういう「今生きている私の「親」を「祖父母」を守ろうとして無念に散った日本人」の歴史を旧敵外国人に教わる恥辱。遅ればせながら書物やビデオで勉強中です。
【りんす】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-12-20 23:05:24)(良:2票)
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