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《ネタバレ》 「午前10時の~」で鑑賞。何かの本で著者が「アマデウスは間違いなく私にとって人生の№1映画」と書いているのを読んで、前回ビデオで(通常版を)観た自分に、この映画の良さが全く理解できなかったのは、『通常版だったのと映画館の大画面じゃなかったせいかも』と思い直し、重い腰をあげて朝早くからバスを乗り継いで、遠くのシネコンまで足を運んで鑑賞。その結果、やっぱり人生№1の看板を掲げた作家さんの気持ちはわからなかった。確かに世界観も音楽も素晴らしいし、時間が1時間も延びた分わかりやすく、展開も違和感なく(多少の中だるみはあったものの)夢のような3時間だった。あれほどの天才と同じ時代に生きた人々はどれだけ自分たちの幸福と愚挙を慮っただろうかと考えたが、いつの時代の天才も生前は評価されないのがデフォルトなのだ、あの愚民たちのためにモーツァルトは早世してしまった!と嘆きつつ、今ある天才に見向きもしない愚を現在進行形で犯しているであろう我々にそれを非難する資格はない。
でも、ある種醒めた視点にならざるを得なかったのは、レクイエムの作曲を依頼したのが本当は妻をなくした田舎伯爵の酔狂であってサリエリの憎悪ではなかったという説を信じているせいもあったかも。しかし、モーツァルトを食わず嫌いしていた自分の憑き物が落ちたようで、わざと遠くのバス停までの道のりをモツレクや魔笛、フィガロなんかをMP3の大音量で何度もリピートしながらひたすら歩いた。ってか明るいモーツァルトの曲が苦手なだけで、暗い曲は昔から好きだったのに「モーツァルトはちょっと苦手」というのを口癖にしていた。なんでだろ。カッコいいとでも思ってたのか自分。 【りんす】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-02-15 16:54:00)(笑:1票)
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