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《ネタバレ》 テーマや姿勢が真面目で、「いい映画」を目指しているのは好感が持てる。しかし、映画の出来としては今ひとつで、そのため心に残るはずの訴えが、うまく伝わってない感じを受けた。
特に、「戦争が引き起こす兵士たちの狂気化」を描くなら、戦場に出る以前(から変わった点)も描くべきであったと思う。主人公が元軍警察なのだから、その点には詳しいはず。 同様に息子の変化も、戦争前にどんな人間だったかを、父がもっと語るべきだったと思う。例えば「犬をよけて車を電柱にぶつけた」などの思い出話があれば、だいぶ印象が違うと思う。 また、地元の警察との確執があるが、「一般犯罪者」と「戦場(帰り)の狂気」の違いも描けたはずだと思う。それによって問題の大きさ、深さをもっと分かりやすく浮き彫りにすることもできたのではないか。 そして、「なぜ兵士が狂気化するのか?」という問題にまで踏み込んで欲しかった気もする。この作品なりの切り口が見たかった。 色々考えると、もっと面白く、心に残る作品に出来たと思うのでいささか残念。 【塚原新】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-03-27 01:26:14)(良:1票)
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