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レビュー情報
《ネタバレ》 タイトルが魅力的なこの作品。
タルコフスキーの作品は、全ての内容を完璧に理解することはとてもできないけれど、 しかし、その映像の美しさは心の奥で印象に残る。 その美しさのひとつは「水」や「炎」「風」「緑」といったエレメントを 生き生きと描き出しているからかだと思います。 それらがまるで生きているかの様に不思議な力を放っている。 特に、水の透明さが素晴らしく、その向こうに見える藻や石像などがとても奇麗で神秘的に映し出されている。 石畳の建物(そこに様々な形をした窓や階段など)がとてもいい雰囲気を出している。 ガラスの繊細さも奇麗に描かれていて、 水の入った色とりどりのビンが所々に配置されていて奇麗だ。 水浸しの建物で、その水面を背景にして、 本が燃えているシーンなんて、とても不思議な美しさがあると思う。 温泉も印象に残る。「温泉のお湯」は、「冷たい水」とは少し違ったものとして表現されていてそれが面白いと思いました。 「水」は透き通っていて透明感があるけど、 「お湯」には臭いがあり、湯気が立ちのぼり、不透明に濁っていて、しかしとても暖かさがある。また、この「湯気」が独特の生命感をはなっている。 演説を聞いている人々は静止していて、バラバラに配置されているみたいだけど、 それが何故か全体的にバランスが保たれていて統一感がある。それが独特の静かな雰囲気を放っている。これがまた美しい。 最後の巨大な教会(あれはどうなってるの?)も、圧倒されるほどの神々しさだった。 この巨大感、この世離れした雰囲気、この崇高さ、 大袈裟過ぎかもしれませんが、(この場面の一瞬だけ)もう人知を超越しているように思う。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-12-04 02:42:52)
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