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《ネタバレ》 ジュネ監督作品ということで期待値を異様にあげて鑑賞。残念ながら私が観たときは2D上映しかしていませんでした。画面構成が3D仕様丸分かりだったので3Dで観るともっと楽しい映画だったのだろうなあと思います。
少年が1人で旅を続けるストーリーは目新しくもないのですが、過去背景と自分の心を折り重ねていく流れにどんどんスピヴェット少年の哀しみがこちらに沁みこんできました。自分とは真逆の快活な双子の弟の事故死。家族が唐突に亡くなる経験をしているので理解できます、こういう時人は表面上だけでも元の生活に戻そうと躍起になります。無理やり当たり前の日常に自分をはめ込もうとするが内面では無意識にもがき苦しみます。飄々とした日常生活の中で軋みを生じている事をスピヴェットは自分の過失であるかと錯覚し居場所を失い求めるための旅にでます。こんなに哀しい子供の一人旅ってないよ…。最後に両親が変わらないままに自然にスピヴェットを迎えいれた事に爽快感を感じました。ちょっと埃をかぶったオモチャ箱を開けたようないい映画です。 【どぶん子】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-13 16:10:13)(良:1票)
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