セクシー地帯 の にじばぶ さんのクチコミ・感想

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セクシー地帯 の にじばぶ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 セクシー地帯
製作国
上映時間82分
劇場公開日 1961-01-09
ジャンルサスペンス,シリーズもの,モノクロ映画
レビュー情報
まあ、はっきり言って凡作だ。
だけど、石井輝男監督ならではの魅力が、そこかしこに見られるのがプラスポイント。
都会の裏路地にある平凡なアパート、都会の喧騒、変態的エロスの演出。
全てにおいて、石井輝男にしか出せない絶妙な面白さと魅力を感じる。

女を囲うスケベおやじ。
「相変わらずのキミの肌はスベスベしているなぁ。」

はたまた、女を騙し小部屋に連れ込むチンピラ。
「俺が毎日かわいがってやるよ。」

ピンク映画とかだと、この後の演出が露骨になり、かえって面白くなくなってしまうところだが、石井輝男にかかると、エロスのチラリズムが効いていて、想像力をかきたててくれる。
このさじ加減が絶妙にして、自然でいて、エロチック。
そして何より変態的である。

ストーリーはほんとうに適当で、都合よすぎて何ら面白くない。
しかし、吉田輝雄の相変わらずの不自然すぎる真面目さを筆頭に、石井輝男作品ならではの魅力が散見され、陳腐なストーリーを帳消しにしてしまう面白さを秘めた作品に仕上がっている。

それはそうと、ヒロインがあまりにヒドすぎる!
あれは、パンダのぬいぐるみだ!
バスト99っていう設定らしいが、単なるデブにしか見えない。
しかもオバサンパーマで、アホキャラ。
顔も気持ち悪い。

これがもっとクールビューティな感じのヒロイン、例えば司葉子辺りが演じていたら、カルトな傑作になっていたに違いない。

陳腐なストーリーのマイナスポイントを、石井監督の演出がプラスに転じさせ、それをヒロインの魅力の無さが台無しにするという、何とも評価し難いアンバランスな魅力と凡作感に満ち溢れた、愛すべき小品である。
にじばぶさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-08 23:31:11)(良:1票)
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