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中学2年生の頃(37年前)、名画座で観た「駅馬車」にはまって西部劇ファンになった。コテコテのアメリカンクラッシクフィルム。
その頃はテレビでも頻繁に西部劇が放映されていたから、名匠ジョン・フォード監督の作品なんかは、それでほとんど見ることができた。NHKの教育テレビなんて、白黒映画の宝庫だった。マカロニウエスタンの様な残酷で血みどろの映画も当時流行っていたが、ジョン・ウェインのポスター(雑誌「スクリーン」の付録)を眺めながら、頑なに「西部劇は昔ながらの勧善懲悪ものが良いんだ」なんて、中坊がいっぱしに語っていた。 そんな折、アメリカの西部劇ってジャンルだけで、予備知識無しで観たのが「明日に向かって撃て!」。 おそらく、多くの古典西部劇が好きだった人達が受けたのと同じであろうショックが全身を貫いた。こんなので良いのか、これが西部劇なのかと。 でもそれは、映画の新しい魅力を、世間知らずの中坊に教えてくれた。 この映画の出会いは人生の中でも重要な瞬間だった。目の前が急に開けた、自分にとっての黒船のような映画だった。 新たな試みが時代や習慣を変化させていく。そんなアメリカの過渡期に生まれた傑作。 【こた】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-04-22 13:05:48)
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