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《ネタバレ》 以前観た時は、まだ社会の構造をよく知らない頃で、正直よく分からなかった。でも映画の脚本術の本を読んでたら、この映画がアメリカ映画の脚本の古典の一つと書かれてあったので、集中して再見した。なるほど、このニコルソン扮する役柄が常に他人によく見られようとふるまい、自分が馬鹿に見られることを恐れている性格だと分かって観ると、こんなに粋なハードボイルドな映画も珍しいと思った。他人に何と言われようと逆境を乗り越えていく映画が好きな自分にも、これは洒落てると感じられた。また背景の社会問題は、LAに住む人間にはピンとくるのかもしれないが、異国の自分には細かいところに伏線が張り巡らされていることが一度目の鑑賞時には見落としていた。二度目の時は、こういう社会派ハードボイルドもありだよなぁと思えるようになった。アクションに頼らなくとも、主人公の性格がちょっと狡賢くとも、面白い映画は創れるのだ。
【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-05-23 20:51:45)
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