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《ネタバレ》 ずっと映画館で観たかった作品。とても奇妙な映画だった。ドタバタ喜劇を押し出したわけでもなければ、痛烈な風刺を込めている訳でもない。無人島に不時着した皇族である森繁と弟・フランキー堺と軍人・桂小金治、そこに従軍婦と何故か従軍女性記者がいて、奇妙な生活が始まる。従軍婦らは本土に帰ったら勲章を貰えるという期待を胸に森繁・フランキーらに仕えるのですが、これは典型的な戦前国民の象徴か。
淡路・岸田の従軍記者らは胡散臭さを感じ、彼らとは群を離れる。食料が無くなり、従軍婦らが栄養失調からマラリアにかかる。その時、岸田・淡路は清潔なワンピースを羽織って登場、B-29の残骸から食料・衣料を調達していた。不満の溜まっていた従軍婦らは、岸田今日子に乗せられてクーデターを起こす。民主的な生活を営むことになった。各自、食料調達部、栄養部等々割当てがあるのだが、ちゃっかり森繁が端っこで「宴会部長」となっているのには笑えた。 もう三橋達也の土人なんて笑うしかない。本土に帰ってから以降のシーンについては、なにか「社長シリーズ」に落ち着いた感じがした感じで蛇足気味。また、皇族批判等のメッセージについてもちょっと意識し過ぎた感じがした。 島で女性陣が笑いながら踊り回るシーンが印象的で、淡路恵子・浪花千栄子・春川ますみはまあ解るんですが(笑)、八千草薫・岸田今日子までもが、あの輪で楽しく踊っているというのは奇跡としか言いようがない。豪華メンバーの中でも彼女達の演技を堪能できるだけでも楽しい。そう、要は、あまり皇族批判とか、原水爆への抗議といった政治的メッセージを忘れて、豪華メンバーの演技を楽しめば良いのかもしれない。 【サーファローザ】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-08-02 12:17:14)
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