熱いトタン屋根の猫 の よしのぶ さんのクチコミ・感想

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熱いトタン屋根の猫 の よしのぶ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 熱いトタン屋根の猫
製作国
上映時間108分
劇場公開日 1959-04-07
ジャンルドラマ,同性愛もの,小説の映画化,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 【制作メモ】リズ26歳。妻役に惚れ込み自ら売り込む。制作中に夫が不慮の事故で逝去。1月程撮影中断、心痛で5キロ痩せる。前半の肉感的なセクシーさが後半には無いのはそのため。原作では次男と親友はゲイの関係だが、当時のプロダクション・コードの規定でそれは表現できなかった。自信ゲイであった原作者はこれに激怒。【次男】裕福な家庭に育ち、両親から愛され、美貌の妻を娶り、アメフトの花形選手。だが幼馴染で相互依存関係だった親友の自殺で人生が暗転。妻と親友の不倫を疑い、死に関係していると怪しみ、同居離婚状態。父親から愛されたことがないと感じ、愚昧な兄夫婦を蔑視。世界は虚偽に満ち溢れていると思い込み、失職、アル中に。【父】傲慢、専制タイプ。浮浪者の父を恥と思う。がむしゃらに働いて成功を収めた。妻を愛したことは無い。長男とは馬が合わず、次男を溺愛する。余命幾許も無いことを知らされる。【長男】従順、小心者。父に愛されず。美男美女の弟夫婦と対照するように正反対に描かれる。【感想】密室劇のような重苦しさ。回想シーンを挟まず、すべて会話により進行。鑑賞後爽快感が少ないのはそのため。◆表向きは仲良しだが、心の底では愛しあっていない家族。父の余命が宣告される。常に自信満々の父も死に直面し、さすがに落ち込む。そこに感情の隙間が生まれ、人生を絶望している次男と心を通わせることができた。そもそも余命を知るきっかけは、次男のことを心配し、真相を解明しようと懸命になったことだった。◆父は父を恥と感じていたが、本当は愛し、愛されて幸福であったことを思い出す。妻から愛されていないと感じていたが、そうではないと気づく。子供を愛していたと思っていたが、上辺だけだったと思い当たる。◆次男は親友の死を妻のせいにしてきた。だがそれは自分に責任があることを認めないための逃避だった。◆長男は父の愛を得られなかった腹いせに父の財産を狙っていたが、父のことを本当に愛していたことを知る。◆意表をつくのが次男妻から父への妊娠しているという嘘のプレゼント。虚偽だが相手を思いやっての嘘は美しい。父は嘘と知りつつ喜ぶ。長男も受け入れる。虚偽もまんざらではないと気づいた次男は妻を許す。この閃きが原作を名作たらしめている一因だろう。人生や家族関係は難しいが、このような奇跡も起こり得るのもまた人生である。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2010-12-03 14:48:28)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2015-02-16死霊の盆踊り3レビュー0.76点
2015-02-11ゼロ・グラビティ9レビュー7.63点
2015-02-09パシフィック・リム10レビュー6.88点
2015-02-08エベレスト 若きクライマーの挑戦<TVM>5レビュー4.80点
2015-02-0717歳のカルテ7レビュー6.99点
2015-02-07噂の女7レビュー7.30点
2015-02-06華麗なる激情7レビュー6.00点
2015-02-06影の車6レビュー7.00点
2015-02-05第9地区8レビュー7.07点
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