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《ネタバレ》 ◆違法に兵器輸出している兵器残業の機密が漏れる話。兵器会社社長のケビンはジャーナリストのマギーと恋愛関係にある。不正を暴こうとする社員Aは、何故かマギーの元へ暴露書類を持ってゆく。すぐに始末屋が現れ射殺、マギーも殺されそうになる。マギーはケビンに相談。飛行機に乗る直前マギーの元へ殺されたA妻が現れ、書類を渡す。◆どうして警察に渡さないのだろうか?夫の事件捜査で事情を聞かれている筈だが。マギーも警察に事情を話すべきだろう。◆ケビンはマギーをコンコルドごと葬ってしまおうと考える。無人戦闘機と戦闘機ファントムの攻撃を二度もかわしたコンコルド!この奇想天外の展開は、一応褒めておこう。ここしか見せどころが無いのだから。◆マギーは事の真相を糺そうとケビンに会う。ここで拉致するなり、殺すなりすればいいのに、何もしないケビン。先ほどの殺意はどこへやら。ぬるい展開だ。◆攻撃され緊急着陸したコンコルドにまた同じ乗客が乗る。普通は別便が出るが。悪い整備士が荷物室のドアが自動で開くように仕掛ける。何故か体中に報酬の札束を巻いて高飛びしようとする。札束が落ちて怪しまれると、逃げ出し、何故かコンコルドの離陸するところに飛び込む。意味不明だ!報酬は銀行に預けなさい。◆荷物室のドアが開いて、第2のパニック。雪のアルプスに緊急着陸。全員脱出した後「爆発するぞ」で爆発。ケビンは自殺。◆モスクワ五輪、選手の国境を越えた恋愛、機長の復縁、機長らの友情、手術予定者、心臓移植、サックス黒人、トイレおばさんなど、多材料をちりばめていたが、うまく料理できていない。◆特撮技術がお粗末だが、それは重要ではない。それ以前に脚本の基本が分っていないのだ。パニック映画には悲劇性が重要。途中で犠牲者が出るからこそ、緊張感も持続する。本作は暴露社員が殺されただけ。後は社会通念から逸脱したような無茶な展開で、パニックも生ぬるく、乗客に死者は出ない。観客の期待はおいてきぼりだ。◆「同じ飛行機が2度も」という展開は無理で、1回にまとめるべき。死者も次々に出て、最後は機長の英雄的行為や機知で奇跡的に着地成功⇒喜ぶ観客⇒悪会社の不正が暴露。こういう普通の展開でいいのだ。あとは群像劇の心理描写や特撮スペクタクルでいくらでもふくらませる。反面教師として利用できる”失敗した映画”だ。脱がないシルヴィアも期待はずれ。
【よしのぶ】さん [ビデオ(吹替)] 5点(2010-09-30 21:26:52)
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