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《ネタバレ》 1866年フランスの傀儡政権であったメキシコ政府は、フランス兵主体の軍隊でかろうじて持ちこたえていたが、農民主体の革命軍に脅かされていた。いわゆるフランス干渉戦争が舞台。1873年に登場した十七連発のウインチェスター73年型ライフルと思われるものが登場するのはご愛嬌か。それまでは六連発だった。人間を好まない根っからの悪漢ジョーとその手下どもと、常識人である南軍の敗将ベン元大佐が政府軍に雇われ、侯爵と共に伯爵夫人の馬車を港湾都市ヴェラクルスまで護衛する任務を担う。馬車には金貨が隠されていて、それを知るジョー、ベン、伯爵夫人、侯爵、それぞの思惑が交錯し、さらに革命軍がこれを狙うという展開で、先が読めない面白さがある。人間ドラマとして、ジョーとベンの二人の強烈なキャラクターのぶつかり合いと最終決闘がある。遺憾に思えるのは、ベンのキャラが弱いこと。馬から落ちて死んだふりしたり、金貨に執着をみせたりと一貫性がないように思える。汗もかかず、髪も服装も乱れないのでは戦場感がなさすぎる。ベンと農民娘との恋愛は映画に彩を添えている。ジョーが最後に改心すれば、彼の成長物語として感動できたと思う。その伏線があっただけに残念。圧巻であるはずの、最後のモブ突撃シーンだが、へたなぶつぎり編集で、流れが断ち切られ、派手な銃撃戦にも関わらず緊張感がでていない。最終対決では、銃撃音が急になくなり、あたりが静寂にと包まれるというベタな演出。洗練されておらず、凡庸な出来だ。傑作になりこそねた。
【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-12 17:29:07)
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