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昨年秋にこれを見て以来「SPEC」とは疎遠になっていたが、今回たまたま家でひとりゆっくり見る機会を得、「TV版は神、映画版はぐだぐだ」という事を改めて再認識した。が、それと同時に要は「割り切り」ではないか、とも思った。古い例で申し訳ないがうる星の「ビューティフル・ドリーマー」よろしく、これも「SPECワールド」を使ったアナザー・ストーリー、番外編と捕らえれば、エヴァやジョジョを名前位しか知らない身にとってこれはこれで楽しめるのでは?と。制作者側はハナッから見てる方にこの世界や理論を全理解する事なんて求めていない。という事はこちらもなんか難しい事言っててわからんけどそのシーン、画、流れ、セリフ、雰囲気はなんかカッコいいなあ、とか、後半もセカイやカラスが何者でなんで当麻と闘っているのかとかにこだわらず、漠然と「あー、凄いなあ。当麻がんばれよー」と理屈抜きで雰囲気だけ感じて味わえばいいのかなあと。実際、そう思いながら見ると特に後半部分は初見の時よりかなり引き込まれて見入ってしまった。ラストに「波の行く先」というセリフがありながらその直後にお馴染みのあの曲を使わなかった事や、わざわざとても「SPEC」に合うとは思えない佐野元の曲を持ってきたりするあたり、どう考えてもTVシリーズとは切り離そうという意図があったとしか思えない。もっとも、そう考えると一番気の毒だったのは主演2人。このシリーズの最大の核でありファンが求めているのは当麻と瀬文というキャラである、という事を最も理解してるからこそ制作者側がわざとその部分をほとんど見せないようにしてるこの台本読んだ時の落胆ぶりは想像するに余りあるし、この2人こそが「仕事」として最も「割り切ら」なければならなかったろう。そして、ただの一ファンである私。これを見終わって思った事。「もう1回TVシリーズ、見たくなったなあ」。これをこそが制作者側の最大の意図であったのかもしれないww
【チョッパー】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-09-24 15:29:35)(良:1票)
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