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《ネタバレ》 それなりの期待を持って鑑賞に臨んだのだけれど、なかなかにガッカリした。マイケル・ベイのことだからストーリー展開や脚本・設定について突っ込むのはもはや野暮だ、とさえ思っている。「んなワケねぇだろ!」と笑って流せる程度のものなら全く構わない(例えば、ロボットと変形する車の質量が同じという設定、とか)。しかしベイの駄目な所は、それが全て贅肉にしかなっていない所だ。ここでマイケル・ベイ作品共通の苛立ちが募る。しょーもないドラマやコメディでアクションも、作品全体も駄目にする。
そして肝心のアクションが作品の欠点を補って余りあるものか、というと全くそうではない。そもそもこの『トランスフォーマー』はロボットデザインの時点で結構損をしている、というか失敗している気がする。非常にゴチャゴチャ(ゴテゴテなら可)しているから普通に動いていても見づらい。おまけに最後の市街戦では、サイバトロンもデストロンもアメリカ軍も立ち位置がテキトーで戦い方までゴチャゴチャしてくる。 ヒーローアクションなんだから取っ組み合いばっかりしないで、もっとかっこいいポーズをとってみせてもいいじゃない。そこでリアリティを追求してどうするんだよ(そんな気はないかもしれんが)。ただ、オープニングのアメリカ軍襲撃と、コンボイと地雷除去車の変形・激突のシークエンスだけはかっこよかった。 それに今作にはマイケル・ベイ自身の愛情も感じられない。アクションが派手なだけで感情がないのは昔からだが、今回は主人公の一人であるロボットたちにも興味が無さそうなのだ。だからジャズの死に方も非常にあっさりしていて、「ここらで味方も一人消しとこう」みたいな、作品的にも映像的にも殺したというより“処分”した感が強くて全く盛り上がらない。 どうか監督をスピルバーグに変えてもらいたい。 【Sgt.Angel】さん [映画館(字幕)] 5点(2009-08-13 17:20:56)(良:1票)
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