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《ネタバレ》 アメリカ大統領と北朝鮮の刈り上げ独裁者が会談するなんて茶番が現実となった昨今、観るべきはやはりこの映画でしょう。サッシャ・バロン・コーエンの最高傑作とも称賛されるだけあり、この風刺の鋭さとネタのくだらなさと下品さは数あるおバカ映画の中でも頭抜けています。くだらないお話しのように見えて、けっこう鋭い問題提起が内包されているところも見逃せないでしょう。これは独裁政治を糾弾しているように見えながらも、そのアンチテーゼである民主主義にも鋭いツッコミを入れている感じがするからです。デモクラシーの宿痾である貪欲なキャピタリズムに搾取されるぐらいなら独裁政治の方がまだ良くね? という真面目に考えてみたくもなる命題でもあります。 でもそんな隠れた意図なんて後から後から繰り出してくるネタのくだらなさの前では、もう存在しないも同然です。人種ネタ・障害者ネタも強烈でしたが、いちばんコケにされていたのは中国人だったかなと感じるのは気のせいでしょうか(笑)。チラッと出てくるジョン・C・ライリーやエドワード・ノートンも笑わしてくれますけど、問題なのはあの人ですよ。そう、名優ベン・キングズレーあなたのことですよ!この人近年はヘンな映画やおバカ映画でしか顔をお見掛けしないと思うんですが、きっと懐の深い人なんだろうなと、好意的に解釈しておきます(笑)。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-16 23:12:39)
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