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《ネタバレ》 前半は刑務所内での舞台劇を観るような二人の囚人の対話が続きます。途中で明らかになりますが、刑務所長からモリーナは政治犯バレンティンをスパイする役目を負わされています。モリーナがバレンティンに語る空想の映画のストーリーは、バレンティンを裏切ることを命じられている自分の姿を投影しています。空想の中でしか生きられないホモの男と、現実を変革することに命をかける政治犯という全く対照的な二人が理解しあえるようになっていくのが素晴らしい。モリーナはバレンティンから獄外の同志への連絡を頼まれ苦悩の末引き受けますが、当局には密告せずおとりとして釈放されて前半とは打って変わって激動のラストへ突き進んでいきます。私はゲイの映画は苦手ですが、ウィリアム・ハートが演じる身を呈して真実の愛を貫こうとするモリーナの悲劇には圧倒されました。映画史上もっとも切ないオカマの演技です。
【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2009-02-17 23:19:29)(良:1票)
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