ブラインドネス の アイランド・ジョー さんのクチコミ・感想

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ブラインドネス の アイランド・ジョー さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ブラインドネス
製作国カナダ,ブラジル,
上映時間121分
劇場公開日 2008-11-22
ジャンルドラマ,サスペンス,SF,ミステリー,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 カンヌ映画祭で苦戦を強いられたという本作。たしかに、登場人物を突き放した視線で眺める演出は不愉快。しかし、僕はこの映画を大いに楽しむことができました。それはジュリアン・ムーアが非常に感情移入しやすい女優だったからです。この点は『フォーガットン』の監督、ジョセフ・ルーベンも同様の意見です。そのため、登場人物を突き放した演出手法なのにもかかわらず、僕はジュリアン・ムーアに感情移入することができ、上映中常にはらはらどきどきしていました。
僕がもっとも恐れていたのは「ジュリアンが失明する」ということです。この白の病の原因は不明で、ジュリアンが病気にかからないという保障はどこにもありません。だから、スーパーの暗闇で、スクリーンが真っ暗になった時、僕は尋常じゃない恐怖を覚えました。あぁ、ついにジュリアンも失明したのだ、と。
感情移入の対象が失明するのは、それが死ぬことよりも恐ろしいことです。別に感情移入の対象が死んでも、観客が死ぬわけではないのですが、感情移入の対象が失明したら、観客も失明します。少なくとも、映画はそれをする力がある。スクリーンに何も映さず真っ暗にするという演出方法など、映画は観客の視覚を操作できるのです。
だから、映画のラスト、伊勢谷友介が視力を回復した時の安心感といったらなかったです。本当に「重荷から解放された」といった感覚です。
しかし、このような「感情移入の対象が失明するかもしれない」という不安を与えるには、メイレスの突き放した演出は不適切だといます。〈追記〉やっぱり、これは傑作です。劇中ジュリアン・ムーアが失明することはありません。しかし、「ジュリアン・ムーアがいつ失明するか否か」という点が、やはりこの映画を引っ張るサスペンス要素になっています。スーパーの地下室及び、収容所で時計が止まった場面、加えてラストシーンの演出において、あたかもジュリアンが、視力を失ってしまったかのような演出がなされます。その度に、僕は「あぁ、ついにジュリアンも失明したのだ」と思いました。それは勿論、監督によるトリックであったわけです。その視力を奪われてしまうかもしれないという不安感が、「ブラインドネス」の醍醐味であり、最高スリリングな点です。だから、10点!映画観に来た観客を失明させようとする映画なんて、前代未聞!
アイランド・ジョーさん [映画館(邦画)] 10点(2008-12-11 15:19:28)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2013-06-25気狂いピエロ5レビュー6.43点
東風6レビュー4.50点
2012-11-11スペシャリスト(1994)10レビュー3.62点
2012-11-11ウィンダミア夫人の扇5レビュー7.00点
2012-11-11エクスペンダブルズ5レビュー5.67点
2012-11-11ハッピー・フライト(2003)10レビュー4.39点
2012-11-11ベティ・ブルー/愛と激情の日々5レビュー7.28点
2012-11-08ヒラリー・スワンク ストーカー4レビュー3.66点
2012-11-08グレイヴ・エンカウンターズ5レビュー4.75点
2012-01-06そろばんずく4レビュー3.33点
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