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《ネタバレ》 この映画をはじめてみたのは、20歳の時でした。 その時の感想は、「バカが空中戦をやっている映画」というキャッチコピーを受けて、「バカが海の中で殴り合っている映画」というような印象が強かったように憶えています
それからの20年間の中で、部類の飛行機好きな私は何度もこの映画を見て、次第にこの作品の登場人物の経緯を非常に少ないセリフと描写で説明していることに気づきます ポルコは少年時代センセーショナルに登場した空飛ぶ機械に憧れ、冒険旅行家になるべく17歳の時に初飛行までこぎつける、が、飛行機は戦争の道具としてしか用いられることがなく、フェラーリンのようにはなれなかったので、自営正義の味方という豚になる魔法を思いつく 一方、幼馴染のジーナは歌を歌うことが生きがいな少女で、その純粋で少年の心を忘れられない、マルコをずっと想い続けていたが、待ちきれず何度も結婚してしまう 飛行艇を修理した帰りのホテルアドリアーノの庭とアクロバット飛行で、鮮明に描写かれており、大人になったつもりでいるマルコとジーナの心を純粋な時代の記憶でいっぱいにします (私はそのシーンでいつも泣いてしまうのですが・・・) 宮崎監督の照れ隠しなのか、現代風のドラマチックなラストを避けたところに、なにか監督の本当の優しさも感じます、もちろん宮崎作品ではコミック版のナウシカと優劣をつけがたいほどの堂々1番な作品で、公開当時の変なキャッチコピー群がマイナス評価です(特にプロデューサーのは予告編などは劣悪でした)、もうひとつのマイナス評価は雲の平原の所での蛇足です もし、この作品がなかったとしたら、私は少なくとも宮崎監督のことをちょっと違って見ていたと思います 他の宮崎劇場作品では決して見ることのできない普通の人間としての人生の難しさや優しさを(金貨半分くれてやる--フェラーリンの道案内,etc.)繰り返し見ることによって(...)味わうことができます... そしてこの映画が飛行艇による空中戦の映画などではなく奥ゆかしい人たちの恋愛映画であることを発見します 【psw】さん [映画館(邦画)] 9点(2012-05-15 19:53:19)
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