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《ネタバレ》 橋もゆれる、心もゆれる、兄弟の関係もゆれて画面までゆれる・・・。
西川監督の作品を観たのはこの作品が初めてで、その後、「ディア・ドクター」「夢売るふたり」も観ましたが、人の心理の揺れる様を描かせたら、日本で西川監督の右に出る人はいないんじゃないでしょうか? そしてこの脚本をさらに輝かせたのが役者たちの演技力。特に主役の二人は、もう「すごい!」という言葉しか出てこないほどの名演でしたね。 不自然な点は多々あります。橋の上での、智恵子の稔に対する態度。猛のことで気持ちがイライラしていたとしても、30歳前の大人があのキレ方はないですよね。また、昨夜寝た幼なじみが死んたというのに、あの猛の冷めた落ち着き、なのに間違った記憶で兄を有罪にしてしまうなど、普通のドラマだとありえないこと。でも現実の世界では、そういう不自然がいくつも重なって成り立っています。多くの人が思う「普通はこうだよね」通りの描き方は、2時間ドラマにおまかせしましょう。 ひさしぶりに観返して、この作品に対する評価はさらにアップしました。脚本は一切の無駄がなく、「これ以上はない」というくらいの見事な映像表現など、そのレベルの高さは、他の映画作品とは次元が違うように思えました。おそらく、数十年後でも、その評価は変わらないのではないでしょうか。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-04 22:25:29)
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