ショーシャンクの空に の たきたて さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > シ行
 > ショーシャンクの空に
 > たきたてさんのレビュー
ショーシャンクの空に の たきたて さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ショーシャンクの空に
製作国
上映時間143分
劇場公開日 1995-06-03
ジャンルドラマ,刑務所もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  最初からスーパーマンであるアンディの快進撃に、刑務所ものでありながら爽快感を味わえるエンターテイメント性の高い作品です。
 モーガン・フリーマン演じるレッドの評判が良いようですが、私はレッドの視点を通して描かれるアンディの人柄に魅力を感じます。言ってしまえばこれはきっと贖罪の物語なんでしょう。アンディがレッドに「妻を死なせたのは自分だ」と告白するシーンがあります。ノートン所長とハドリー主任にトミーを殺された直後です。レッドに告白したのは、公明正大なレッドに自分の罪を許して欲しかったからでしょう。そしてレッドの言葉が、きっとアンディに脱獄という選択肢、そして新しい人生を生きる後押しをさせたんじゃないでしょうか。
 もしノートン所長がアンディにとって公平で中立な立場の人物であったなら、レッドの役割はノートンになっていたのかもしれません。再審請求をし、司法の力で自分の無実を証明すれば、妻殺しの犯人の再捜査が始まります。アンディにとってはそれが、妻のための罪滅ぼしになると考えていたのではないでしょうか。
 ところが、ノートン所長もハドリーも、結局は私利私欲のことしか考えない卑小な人物でした。刑務所内での安全を確保し、やりがいのある仕事を与えてくれて、アンディに協力的だった二人ですが、結局はアンディの信頼を簡単に裏切ります。二人にとって、いや刑務所にとってアンディは「便利な囚人」以外の何者でもなく、道具に過ぎなかったのです。
 ただアンディは二人を心底信じていたわけではありません。しっかり保険もかけていたのです。それが書類上でのみ存在する架空の人物であり、ノートン所長に作らせた口座であり、脱獄用の穴だったのです。それらを使うことになったのは結果論にすぎません。もしノートン所長達がアンディのために立ちあがるのであれば、私にとってこれはヒューマンドラマとして最高の作品になったかもしれません。
 ですがストーリーは、かけていた保険を使うように展開していきます。散りばめられた伏線を一瞬で回収するラストは最高に面白いのです。やはりこの作品は、『娯楽作品』として一級品なのでしょう。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-01-13 13:47:55)
たきたて さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-29グランド・イリュージョン 見破られたトリック7レビュー5.50点
2024-03-24ピーターラビット4レビュー5.93点
2024-03-21百瀬、こっちを向いて。5レビュー5.64点
2024-03-18鑑定士と顔のない依頼人3レビュー6.79点
2024-03-17パージ:アナーキー7レビュー6.06点
2024-03-16グランド・イリュージョン7レビュー5.68点
2024-03-16アラジン(2019)8レビュー7.24点
2024-03-11ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館6レビュー5.82点
2024-03-11百円の恋6レビュー7.32点
2024-03-11ミスエデュケーション3レビュー5.00点
ショーシャンクの空にのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS