ミスト の たきたて さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ミ行
 > ミスト
 > たきたてさんのレビュー
ミスト の たきたて さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミスト
製作国
上映時間125分
劇場公開日 2008-05-10
ジャンルドラマ,ホラー,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  まずはパニック映画としての面白さ。台風の後、スーパーへ買出しに行く主人公一家。奥さんはお留守番。そこへやってくる霧。一人の男が『霧の中に何かがいる』と流血しながらスーパーへと駆け込んでくる。真っ白な霧の中から聞こえてくる悲鳴。地震のように揺れるスーパー。この一連の流れがパニックムービーとして最高。突然崩れる日常。これがパニックムービーの醍醐味。導入部だけだったら満点です。
 次に訪れる恐怖が、閉鎖空間での人間心理の崩壊。変人扱いされる宗教狂いのカーモディ。ところが次第に状況が悪くなってくると、そのカーモディの崇拝者が一人、また一人と増えていく。徐々に変化してゆく勢力図。そしてここから描かれるのが群集心理、集団催眠、集団パニックの恐怖。今まで隣人であった人が隣人でなくなる恐怖。対等であった人間関係が対等でなくなる恐怖。
 この映画で一番怖かったのは、若き軍人が糾弾されるシーン。軍人であるまえに地元の若者。レジの店員とは恋仲。にも関わらず、地元の人から刺され、生贄として放り出されてしまうシークエンスは凄惨すぎます。『人は優しいが、人々は残酷だ』というタゴールの言葉を思い出します。
 この映画で犠牲になる人って、善人が多いです。『死』の前では『善人』も『悪人』も皆平等ということでしょうか。
 そしてラスト。この絶望的なラストがなければ8点~9点くらいだったのですが。善き人たちの辛い死を乗り越えて、それでもこの人たちだけでも助かれば報われると思っていたのに、あんまりすぎるラストです。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-11-22 14:03:45)(良:2票)
たきたて さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-01-15虐殺器官4レビュー5.77点
2024-12-16屍者の帝国5レビュー5.37点
2024-12-02サプライズ(2011)8レビュー5.47点
2024-11-30ギャロウ・ウォーカー 煉獄の処刑人4レビュー4.00点
2024-11-25シャドウハンター5レビュー5.00点
2024-11-18パシフィック・リム:アップライジング7レビュー5.60点
2024-11-17寄生獣 完結編9レビュー5.86点
2024-11-1613の選択7レビュー7.00点
2024-11-13パシフィック・リム5レビュー6.86点
2024-10-21MAMA(2013)5レビュー6.07点
ミストのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS