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《ネタバレ》 ニュースでその存在は知っていましたが、ソマリアの海賊ってこんな感じなんですねー。
この映画、実話を元にしているだけあって、なんかものすごくリアルです。 後半はフィリップスの行動が短絡的に見られるシーンがいくつかありましたが、これってある意味自然なことかもしれませんね。 肉体的にも精神的にも追い詰められた人間がそうまともな判断できるはずもないのでしょう。 あるいは『船員達の命を守る船長』その立場であったからこそ、自己犠牲も厭わない勇敢さを発揮することができたのかもしれない。 一転、自信が人質となってからは、『自分の死』を急に身近に感じてしまったのか。船長と言う責任ある立場から解放されたことで、麻痺していた感覚が蘇ってくる。みんなを守る必要がなくなった途端、『死への恐怖』が心を支配し始める。 だとしたら、救命艇に乗ってからのパニックも理解できます。 フィリップは誰かを守ることで心の平静さを保とうとしていたのかもしれません。 救命艇に拉致されてからは、怪我した海賊のことを気遣います。それは海賊のためだけではなく、自分のためでもあったのかもしれないです。 ノンフィクションが基になっているため、救命艇に移ってからは娯楽性のかけらもありません。 ただ貨物船での攻防。これは文句なしに面白い。 映画に娯楽を求める私にとって、後半は正直ややつまんないし冗長。ですが緊張がずーっと続く臨場感とリアルな雰囲気、これがあるから最後まで目が離せない。 面白いかどーかと聞かれれば、そーゆー判断基準で見る映画ではないでしょうし、人によるとは思いますが、力作であることは間違いないです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-06-21 14:04:50)
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