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《ネタバレ》 今までのシリーズとは完全に別物。そもそも、登場人物の誰もがゴジラの存在すら知らないことが、かなり新鮮です。
ゴジラシリーズとしての側面を残しつつも、災害パニックものとしての特色が強く出ています。 言わば、『地震』や『津波』や『台風』が、『ゴジラ』に代わっただけとも言えます。 ただ災害ものと異なる点は、災害の元凶が『生物』であるため、駆逐可能、物理的な対処が可能という希望的観測があるところでしょう。また、それは映画としても、『自衛隊及び軍隊』VS『ゴジラ』という娯楽要素の強いバトルへ発展できるということです。 正直、自衛隊の演出には限界があると勝手に思っていて、全く期待していなかったのですが、これがもう凄い迫力です。この自衛隊の演出だけでも映画が一本撮れてしまうのではないかと思うほどの迫力。小規模の火器の使用から、次第にグレードを上げていく演出に、興奮が止まりません。 最大のハイライトは、米空軍の貫通型爆弾により負傷した直後のゴジラの反撃シーン。 ここで音楽が切り替わり、日本を絶望の底へ叩き落すゴジラの最終兵器がすべてを焼き尽くします。 まさに神の化身。この画作りはさすがエヴァの監督さんです。このシーンだけでも、この作品は見る価値があるでしょう。 なぜゴジラが現れたのか、なぜゴジラが東京を目指すのか。 その説明が無いのも良い。 なぜならゴジラは『災害』だから。『台風』や『地震』と同じだから。 ゴジラによる被害の合間に挿入される日常。ニュース。会議。ネット。 そのすべてが、嵐の前の静けさを感じさせるリアルな演出として成功しているように感じます。緩急の使い分けが見事です。 唯一違和感を感じたのは、やはり石原さとみでしょうか。大好きな女優さんなのですが・・・。 個人的には大杉漣の総理大臣もちょっと・・。コメディ色が強くなりすぎて・・・。 【たきたて】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-09-03 14:18:21)(良:2票)
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