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《ネタバレ》 ジャパニーズホラーを満喫できる佳作。
転校生、占い、未解決事件、廃墟、悪夢。ジャパニーズホラーに必要不可欠な要素がぎっしり。『日本の湿ったホラーが見たい!』というときにはまさにうってつけです。 カッター、カビ、冷蔵庫、お堂、古い新聞、破れかけのポスターなど、雰囲気を盛り上げてくれるギミックも盛り沢山。 さあ、舞台は整った。あとは、『謎』が充実していれば、完璧です。 『龍介君とはいったい誰なのか?』『おかしくなっていく母親が執着する壁のカビに隠された真実とは?』『女子高生の間で伝わるいわくつきの「辻占い」とは?』 怖いけれど、怖すぎない。血しぶきが舞うけど、グロすぎない。そして続きが気になって仕方がない。 この吸引力こそが、日本のホラーが持っているパワーです。 ・・・そして、ラストのオチで期待を裏切るのも、日本のホラーでは、本当によくあること。 この作品も例外ではありません。 現実と悪夢、リアルと幻想の境界をうまいことぼかし、抜群のバランス感覚で完璧なまでの進行を見せていたのに、最後の最後で何故ファンタジーに逃げるのでしょう。だって精神病院から抜け出した頭のおかしい二人が、転校手続きなんてできるわけないじゃん。せめて二人は本当の親子で良かったのではないですか。奇をてらえば良いってもんじゃないのに、とにかくあっと言わそうという日本のホラーの悪いところが最も残念な形で出ちゃってます。 ラスト15分ですべて台無し。ですが、龍介君が榎本はるかに殺されるくだり。ここだけはサイコティックで現実感もあり、現在とばっちりリンクするのでグッジョブ。むしろ、それだけで良かったのです。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-05-18 14:54:40)
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