ライフ・オブ・デビッド・ゲイル の たきたて さんのクチコミ・感想

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ライフ・オブ・デビッド・ゲイル の たきたて さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
製作国,,,スペイン
上映時間130分
劇場公開日 2003-07-26
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》  子供思いで真面目な生活を送っていた人間が、不真面目な生徒の逆恨みにあって人生崩壊していくドラマ。それが最初の印象。見ていて気持ちのいいものではありませんね。
 ミステリー要素があるため、サスペンス的な側面もあり。
 『死刑廃止論』というテーマをとりあげる『社会派ドラマ』の側面もあり。
 ですがこれはタイトルにもあるように、『デビッド・ゲイル』という人間の生き方を綴った人生ドラマなのでしょう。
 理不尽な仕打ちの連続に、一度も人生逆転することなく終わりそうだったのが、最後の最後で、命がけの逆転ホームランを打つ復讐劇に見えたのは私だけでしょうか。
 デビッド・ゲイルが本当に取り戻したかったのは、『自分という人間の信頼』であり、『人としての尊厳』であったと思うのですが、いかがでしょう。この死刑が冤罪だと証明できれば、過去のレイプ疑惑だって冤罪であった可能性を主張できます。
 どうせこのまま、濡れ衣を着せられたまま人生が終わるのであれば、最後自分を裏切り虐げていたすべての人々に、『お前達は全員間違っていたのだよ。俺が正しかったということを今更後悔しても遅いけどな。お前達は取り返しのつかないことをしたんだ。』と証明して死にたかったのではないでしょうか。
 私には少しだけデビッドの気持ちがわからんでもないのです。
 ただデビッドに感情移入させるために必要であった、デビッド主観の回想シーン。わかるのですが、結論に至るまでが、長い、長いよ。
 中だるみしちゃったよ。
 ラスト15分は、そりゃあ盛り上がりましたが、あのオチに対してもったいつけすぎではないですか。
 映画としての完成度は高いと思います。
 ですが、個人的な好み、そしてこのオチに対してこの尺か、という点は評価から差し引きました。
 ケイト・ウィンスレットが謎解きをするパート、良かったのですが、若干『泣きの演技』が過剰だったかもしれません。
 そこはもう少し冷静に事件を記者として追うほうが、デビッド・ゲイルの悲哀が逆に際立ったと思います。
たきたてさん [DVD(字幕)] 6点(2016-12-31 14:14:54)(良:1票)
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