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《ネタバレ》 面白かった。支配下選手が二万もいるメジャー・リーグにしても、やはり金満球団と弱小球団があるわけで、お金でラクに選手を調達できないのが貧乏チームの最大のネック。カネが無いから知恵を出さなきゃならないGMビリーをブラッド・ピットが熱演。結果が出ないうちは、辛辣な批判やチームスカウトたちとの軋轢にさらされて、見ているこちらの胃もキリキリ痛い。誰が何と言おうと、自らの経験則(スカウトは口ばっかり)と信念のもと、戦いに身をすり減らす孤独なGM。試合をこま切れに観るシーンでは、彼の心がぎりぎりなのが伝わってくる。贔屓の投手が投げるイニングにはワタシもこうなりますもん。ブラッド・ピットは、私が知る彼のキャリアのうちのベスト・アクト。選手が駒の如く扱われる実にドライなメジャーの経営や、スポーツマスコミの高飛車な感じとか、へえー知らなかったー、と思う描写も多かった。すごく心に残ったのは、ビリーの相方ピーターが見せてくれたマイナーの試合。自分が放った打球がHRとは思わず、転んで動揺して塁にしがみつく巨体の選手を敵も味方も笑ってホームに迎える。数値もデータも超越したこんなシーンが生まれる野球を、かの国の人達が愛してやまないのがよく分かります。
【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-07-28 00:51:12)(良:1票)
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