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ちょっと現実味を感じないほどに立派な話である。とはいえ「実話」であるからとても強い。負傷した敵兵(=日本兵)までも救出してくれたというのだから、主人公の尊い働きには畏敬すら覚える。
異端者に対する組織の困惑と、当然浮く彼。しかし実戦における彼の献身ぶりに周囲の考えも激変する様子などは細かいエピソードをこんこんと織り込んでいて、ここが肝とばかりに熱意にあふれた描写が続く。彼のため聖書を拾いに戻る、祈りの時間が終わるのを皆で待つ。こうまで一人の人間が戦場で全員の敬意を集めるのを見るのは初めてかもしれない。 感動場面の肝の押さえどころも、凄惨な戦場の演出もM・ギブソンは手堅くやってのけているなあと思う。 しかし日本人にとってはあそこは「前田高地」なのであり、記憶に留めるべきは米国人の働きぶりよりも第62師団や戦禍に巻き込まれた沖縄の人々のことであろう。ウィキで師団構成員の名を見ているうち泣けてきた。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-09-18 16:28:21)(良:1票)
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