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高齢化社会に突き進むわが国も他人事ではない「年寄りを地域でどう扱うか」というテーマに、福祉先進国がひとつのありかたを示してくれました。
老人が孤独にならないよう、引きこもりにならないようにしよう、というのが大方の福祉目線でしょうが主人公のじいさんはそんなの大きなお世話とばかりに偏屈でがみがみ怒り、あまつさえこの世から去ろうとする。そんなじいさんの壁をばりばり突き破って生活に引っ張り出す隣人のイラン人奥さんがとてもよろしい。とりたてて美人でも若くもなく、二人の子を抱えて裏表無くはっきり物を言う。福祉先進国であるスウェーデンにおいて、引っ込みがちの老人と関わるのが移民であるという描写が現代を反映しているなあ、と思う。 日本人は世界一空気を読む民族だから、こんな風にずかずか他人のエリアに入っていかないよなあ。となるとこの映画を参考にしようとしたら、やはり文化の違う国の人に頼らねばならないのかしら。 まあ福祉云々と難しく考える以前に、人間の生活ドラマとして面白いです。じいさんの若い頃からの変人エピソードや亡き妻の思い出、地域住民らの人柄も丁寧に描かれて共感ポイントが高いです。ボルボでもサーブでもどっちでも良いじゃないすか、と笑った。これはプライドの問題なのね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-09-01 00:13:50)
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