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《ネタバレ》 “ブレードランナー”から猥雑さを削いで、かちりと硬質な感じに仕上げた近未来の世界。基本色彩はブルー・グレー、濃い緑色の海やソーラー・システムが地平まで連なる中、朝日が金色に世界を染め上げるシーンなど、映像の美しさに見惚れる。加えてユマ・サーマンやJ・ロウといった、どことなくプラスチックな顔立ちの役者を配したのも、人工化が幅を利かす未来を描写するのに効果的。あ、でも清掃員という先端から外れた方面にはA・ボーグナインと人間味溢れた顔を採用してます。なるほど。イーサンとジュード、遺伝子工学に人生と心を挫かれた二人が、共に絶対的な壁を前に人間の可能性を賭ける。クールな映像でありながら、人間の心の潜在力を謳い上げる、なかなかに熱いものがこみ上げる一本。最後に意外やDNA万能主義に異を唱える人物がもう一人現れる、ここ良かったなあ。
【tottoko】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-07-29 00:12:12)(良:1票)
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