大怪獣のあとしまつ の かっぱ堰 さんの口コミ・感想

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大怪獣のあとしまつ の かっぱ堰 さんの口コミ・感想
作品情報
タイトル名 大怪獣のあとしまつ
製作国
上映時間115分
劇場公開日 2022-02-04
ジャンルSF,コメディ,特撮もの,モンスター映画,パロディ
レビュー情報
《ネタバレ》 「怪獣の日」(2014)の前座として見たが、東宝のシン・ゴジラを茶化すために作ったような印象だった。日本人が知力と意思の力で災厄に立ち向かう真面目な話が嫌いらしい。
死体処理という発想自体は「ウルトラマン研究序説」(1991)の頃からあるが、そういう小ネタを長編映画にしようと誰も思わなかっただけと思われる。またそもそもシン・ゴジラのラストから直接思い付くことでもある。

内容的には安手の風刺と寒いギャグでまともに見る気が早々に失せる。政府閣僚のコメディは、舞台劇の観客ならともかく一般人には笑えない。「どですかでん」とは何のことかと思うが劇中群像の比喩か何かなのか(見たことがないので不明)。ウンコで笑うのは小学生、下ネタで喜ぶのは中高生だろうし、また政治を喜劇化して嘲笑するのは昭和(戦後)感覚の人々(どちらかというと高齢層)向けだろうから自分は対象範囲から外れるが、年齢層の上下幅が広いとはいえる。
また最後の締め方も呆れるしかない。謎は解明されたのだろうが、それまで展開していた人間ドラマらしきものの結末が見えない。「御武運を」というのも何の戦いなのか不明だが、次の第2弾でまたヒーローが臭いものを処理させられるという意味か。この監督の映画を見たことはなかったが今後も見ない。
なお公開後に、プロデューサーの「予想以上に伝わりませんでした」という言葉が世間で話題になっていたようで笑わされた。ノベライズを読めば映画を見なくてもわかるらしい。

その他雑記
・劇中日本では2012年に国防軍が創設されて徴兵制も導入されていたようだが、一方の現実世界では近年のウクライナ情勢に対応して、ヨーロッパ諸国でも徴兵制(兵役)を復活させようとする動きがある。また中立と思わせておいて今さら軍事同盟に加わる国や、最近では基本法(憲法に相当)を改正してまで軍事費増額を図る国もあったりするが、劇中日本はそれよりはるかに先を行っていたことになる。
・「国民の知らなくていい権利」というのはいわゆる「報道しない自由」とセットになるものかと思ったが、確かに自分に降りかかって来ない限りは知りたくもない人々も一定割合いるので微妙に納得した。
・全体として政治的な右だけでなく左の一部や近隣国(半島+大陸?)も含めて愚弄する態度だったらしい。いわば国民各層の共感を期待したのかも知れないが、作り手側が高いところからその他全部を見下していたようでもある。
かっぱ堰さん [インターネット(邦画)] 3点(2025-04-19 12:55:16)
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投稿日付邦題コメント平均点
2025-04-266時間 (2019)7レビュー7.00点
6時間 (2015)3レビュー3.00点
2025-04-19怪獣の日7レビュー7.00点
2025-04-19大怪獣のあとしまつ3レビュー3.94点
2025-04-12クイーン・イン・ザ・ミラー -女王の召喚-5レビュー5.00点
2025-04-12スペルズ/呪文5レビュー5.00点
2025-04-12ミラーズ 呪怨鏡5レビュー5.00点
2025-04-12スペードの女王7レビュー6.66点
2025-04-05鼻炎4レビュー3.66点
2025-04-05おるすばんの味。6レビュー6.00点
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