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《ネタバレ》 「風鳴村」(2016)に続き、邦画「恐怖の村シリーズ」と紛らわしい邦題をつけた映画の第2弾で、配給も同じくアメイジングD.C.である。前回は「犬鳴村」(2020)の真似だったが、今回は「牛首村」(2022)に便乗した形になっている。なお豚の首は映像に出ない。
内容的には、山中の怪しい村にたまたま来た男女が殺されていくだけの話である。結果的にどうでもいい会話や無意味なこけ脅しが多かったが、終盤での救いのなさというか呆気なさが一つの特徴かも知れない。笑ったのは砂嵐包帯男が1人目を誤射した後に、すぐまた2人目を誤射した場面だったが、これも呆気なさの例ではある。 そのように少し思うところもなくはないが基本的にはしょうもない映画だった。下品なので良識人が見るものではない。 以下その他雑記: ①舞台はスペインのカタルーニャ州であり、言語はスペイン語でなくカタルーニャ語とされている。スペイン映画というよりカタルーニャ映画ということになるか。 ②現地では実際に「サンマルティ祭」の時期にブタを潰す習慣があったとのことだが、映画紹介ではこれを「現在は禁止されている風習」と書いて、何やら変なことをしていた印象を出している。しかし今はともかく昔ならそれ自体が変とは思われず、また広くスペインやポルトガルで行われていたようでカタルーニャ限定でもない。 これに関して有名なスペインの諺に「全てのブタに聖マルティンの日が来る(A cada cerdo le llega su San Martín)」というのがある。要は悪い奴にも最後の時が来るといった意味のようだが、一応この映画でも外来のクソ連中は処分して当然という雰囲気を出していた。 ③エンドロールの役名に出ている「Home del Sac」とは袋の男という意味で、英語でいうブギーマンに当たる言葉である。これは子どもを袋に入れて誘拐する怪人を意味しており、現地では屋外で子が親から離れないよう脅す時に使う言葉らしい。劇中では目出し袋の男のことかと思うが、袋に入れるというより車で犠牲者を集めていたと思えばいいか。 カタルーニャの中心都市バルセロナでは19世紀に、袋の男がさらった子どもの脂肪が鉄道列車の潤滑油にされているとの噂が立ったことがあるそうだが、それは商売敵の駅馬車業者によるネガキャンだったらしい。そういう地元に根づいた記憶による登場人物だったかも知れない(Wikipediaカタルーニャ語版「Home del sac」、バルセロナのメディアbetevéの2018.11.26記事などによる)。 【かっぱ堰】さん [インターネット(字幕)] 3点(2025-02-15 19:31:34)
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