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今風のドキュメント・タッチで、落ち着きのないカメラワークにまず嫌悪。臨場感、緊迫感や不安心理、焦燥感等の心の揺れ動きを画面のブレや光の明滅で比喩的に表現したのかもしれないが、その手法が効果的とは思わない。わざと聞き取りづらくした、演劇的でないリアリズム基調のセリフ回しも昨今の風潮かいな?
「風が吹けば………」や「蝶の羽ばたき効果」を連想させる因果応報劇で、現代社会が抱えるさまざまな問題を抉っているが、宗教的観念で世界を強引に関連付けた感じ。総じて「出来の悪いイントレランス」という印象。 音楽はいい。特にモロッコから銃撃の被害者を搬送するシーンはラテン音楽を彷彿させ、味わい深い。 日本編は都会の中の孤独や疎外感、家族間の葛藤といったものが主題だが、女子高生が歯医者と刑事に変な誘惑をする(それが彼女なりの言語=コミュニケーションの手段であろうとも)展開は説得力に欠ける。日本社会の一断面をモロッコ編に無理やり結びつけた感あり。 テーマは“世界は繋がっている”だろうが、私的な造語で表現すれば、「グローバベル化する世界」を描きたかったのかな? 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2018-08-19 14:57:49)
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