ミザリー の 風小僧 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ミ行
 > ミザリー
 > 風小僧さんのレビュー
ミザリー の 風小僧 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミザリー
製作国
上映時間108分
劇場公開日 1991-02-16
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  只々K・ベイツの芝居が面白く、彼女の演技に引き込まれる。恐怖と滑稽さの塩梅が程よく、怖くて面白い映画。同じ原作者で、「作家が絡む、雪景色を背景にした閉鎖的空間での恐怖」という共通項を持つ「シャイニング」と連続で鑑賞したため、どうしてもK・ベイツとJ・ニコルソンの演技を比較したくなるのが人情。結果は彼女の圧勝だ。作品の出来も本作の方が良い。
 K・ベイツは表情が豊かで喜怒哀楽の表現が実にうまい。豚の真似、汚いセリフ、愛嬌のある笑顔、時折見せる不気味な顔、投げキッス等、多くの場面が印象深く怖さを増す。癇癪持ちでストーカー的な“ドラゴンレディ”の狂気ぶりを怪演。
 ミザリー(=みじめ)はポールの立場を象徴しており、必死にアニーのプッツンを抑えようとする彼の姿が痛々しい。J・カーンがK・ベイツとがっぷり四つの演技で恐怖と苦痛の姿を力演。足潰しのシーンは一番怖かった(痛そう)。 
 終盤、死んだと思ったアニーが再び襲いかかるシークエンスが「暗くなるまで待って」をなぞるようなもので、ある意味では安心できる展開だ。ミザリーを愛したアニーが豚の置物(アイロン?)でとどめを刺される皮肉な結末が良い。目をひん剥いた断末魔は、ミザリーを偏愛した後だけに、滑稽さが滲む。 
 「ナンバーワンのファンです」で締めくくる演出は、怖がらせ方としてはありきたりだが、映画全体の流れで見れば悪くない。
風小僧さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-02-17 11:56:22)
風小僧 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-17小早川家の秋4レビュー7.10点
2024-02-25怪獣ゴルゴ6レビュー5.16点
2024-02-11西部戦線異状なし(1930)9レビュー7.55点
2024-01-28トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男7レビュー7.05点
2024-01-14宇宙大怪獣ギララ4レビュー4.46点
2023-12-24いちご白書6レビュー6.06点
2023-12-10ミクロの決死圏8レビュー7.08点
2023-11-26遠い空の向こうに7レビュー8.25点
2023-11-12暴力脱獄3レビュー7.14点
2023-10-29燃える平原児5レビュー4.80点
ミザリーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS