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《ネタバレ》 教育者かくあるべしとは思わないが、中にはこんな教師がいてもいいだろう。あくまでワン・オブ・ゼムとして。
何事も視点を変えてみることの意義を説くキーティング。それは生きるうえで大切なこと。そして自分の感性を信じることが大事、と詩作を通じて彼は語る。・・・ハイ、私も映画を観るうえで実践しています。 1950年代の雰囲気を醸し出すためには、ピンナップだけでなく映画・音楽関連等、他の小道具も欲しかった。また、若きE・ホークが繊細なトッド役を好演だが、優秀な兄を持つ弟の葛藤を掘り下げてもよかったのでは? ニールが前途に絶望して自殺するくだりは、彼のナルシズムと父親の厳格な教育観、時代背景を考慮すれば必然性があるのだろう。キーティングが学校を去らねばならないラストシーンに向けた動機づけと解釈する。父親が演劇を観に来た時点で、「ばくはつ五郎」サッカー少年の父を連想し容認するかと思われたが、結果は正反対。 生徒が机の上に立ち、キーティングを見送るシーンは、やりそうな予感があった。初めに誰かが立つ、歌う、あるいは一歩前進する。その後追随者が一人、また一人と次々に現れる・・・古くは「カサブランカ」「第十七捕虜収容所」「青春の旅情」「バルジ大作戦(ドイツ側の合唱)」等、多くの映画で使われ手垢のついた手法だが、わかっていても好きなシーンだ。本作では立つ生徒、座ったままの生徒それぞれがいていい。各々考えがあり、教師との相性もあるだろうから。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-05-29 15:49:17)
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