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《ネタバレ》 原作は「後妻業」。でも本作は「後妻業の女」。女たち。汚い金と裏帳簿。津川雅彦。明らかに伊丹十三監督「マルサの女」をリスペクトしてますなあ (笑) サスペンスとしては凡庸でコメディにしてはそれほど笑えない。だから本作の見どころは、とにかく大竹しのぶという女優の圧巻につきる。対抗するは、尾野真千子という実力派女優。この二人が揃う場面は、あきらかに映画に緊張感が走ります。観応え十分の二人の舌戦 (演技合戦) が本作を救ったと言ってもいいでしょう。永瀬正敏はいかにも後妻業に恨みを持つ刺客といった雰囲気で、これは面白くなってきたと期待をしたのですが・・。それが予想に反して、単なる " ゆすり屋 " とは拍子抜けもいいところ。この役は別に彼でなくてもよかったんじゃない? 真実性のない遺言書という一枚の紙っぺら。結局は法制度がアマいから、それを利用して悪だくみする連中が後を絶たないわけで。表向きは後妻業という問題行為をコメディタッチに扱いながら、むしろ問題は法や制度自体なんじゃない? と痛烈に皮肉った映画のように感じました。
【タケノコ】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2017-11-10 17:42:36)
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