犬部! の タケノコ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > イ行
 > 犬部!
 > タケノコさんのレビュー
犬部! の タケノコ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 犬部!
製作国
上映時間114分
劇場公開日 2021-07-22
ジャンルドラマ,青春もの,学園もの,動物もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ペットとしての犬や猫の映画だし、きっと小さいお子さんたちが鑑賞されると思います。だから、全体的に明るい色合いだし、動物の殺処分などの凄惨な部分については、生々しく見せることなく、視聴者の客層を理解した優しい画作りはよかったと思えます。 そして本作が描いたのは、決してヒーリングとしての役割だけではない「犬」たちの姿。犬たちを通して、あら不思議、、いつの間にか人間同士の輪が広がってゆきます。もちろん、老犬「ロクロー」の存在によって、学校に友達ができたという登校拒否の彼女も然り、ですね。 本作で特に興味深いのは、犬部の花井くんの英雄的な行為が全て正しいわけではない、というところ。彼ったら、「殺処分ゼロ」という「答え」を急ぎすぎるあまり、テストの問題をよく読まない (理解しようとしない) 生徒のような感じ。むしろ、他の登場人物たちの方がよほど思慮深いことを言われていて、個人的には二つ、強く心に残る言葉がありました。一つは、安室氏 (岩松さん) が言われた「一殺多生」という言葉。そしてもう一つ、秋田くんの父さんによる、動物病院は動物保護をするところではない、といった趣旨の言葉。彼らも、理想は「殺処分ゼロ」なんです。しかし、経験上それは実現が難しいことを重々承知しているから、涙を吞んで、救える命と救えない命に分別をつけてる。花井くんと違う道を選択した柴崎くんの決意は、この二人の考え方により近いでしょう。いずれにせよ、動物に関わる様々な職業 (分野) の人たちが力を合わせて、少しずつ実現に近づくことを願わずにはいられない映画ではありました。 映画の構成としては、突然過去になったり、ちょっと時系列がわかり辛いのが難点。また、保健所から犬を払い下げる行為は2005年度より禁止された、生体を使った「外科実習」はモデルとなった大学では2018年に廃止された、と説明書きが最後にありましたが、それらは「犬部」の功績によるものなのか、そこがハッキリと伝わってこなくてスッキリしません。そもそも、この映画の時代設定っていつなの? って、私が観逃していたらゴメンなさい、ですが。
タケノコさん [インターネット(邦画)] 6点(2021-11-14 20:29:49)
タケノコ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-08-15ある日どこかで8レビュー7.36点
2024-07-30猫は逃げた7レビュー6.66点
2024-07-22ぜんぶ、ボクのせい7レビュー7.50点
2024-07-16SOMEWHERE7レビュー6.70点
2024-07-16海辺の家6レビュー6.79点
2024-07-14ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ8レビュー7.25点
2024-06-24ブータン 山の教室7レビュー6.66点
2024-06-23Helpless5レビュー6.40点
2024-05-08台北暮色8レビュー7.66点
2024-04-19マグノリア8レビュー6.01点
犬部!のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS