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《ネタバレ》 とてもおもしろい。『マッドマックス2』ではあっけなく散った女性戦士をフィーチャーし、マッドな世界の犠牲者たちの革命を描いている。決して身勝手な争いではなく、切実な争いでした。男性が支配し、女性は徹底的に搾取されるストレートな構造から浮かび上がるのは現実世界の歪な矛盾。観客は「現実はここまで酷くない」と思う一方でどこかに共通点を見出してしまう。だからこそ、日々「嫌だなぁ」と思っている世界に対峙し、命がけの革命を起こすマックスたちに共感し、クライマックスにのめり込む。いいですね。ダメなアメコミヒーローアクションとはまるで違う、良質にして熱いアクション映画です。
…ただ残念なのは、敵キャラをもうちょっと魅力的にできたんじゃないかということ。そこに葛藤を持ち込むと途端にくだらなくなってしまうことをジョージ・ミラーは熟知していて、だからこそ表層的な悪者として描いたんだろうけど、先ほど槍玉に挙げたアメコミヒーローアクションは悪者のキャラクターが命という面がある。悪者は必ずヒーローの裏側を表していた。マッドマックスにこういう要素を持ち込むと…ダメかな。面倒くせえかな。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-07-18 13:33:22)
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