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《ネタバレ》 地味は地味。ですが、幌馬車隊の大移動を描いた作品の中では今のところこれが一番好きです。何といっても素晴らしいのはその構成。細かいたくさんの要素が凝縮され、相互に関連を見せ、ひとつの枠の中で見事にまとまっていると思います。例えば、「指笛を吹くと特定の馬が暴れる」という設定は冒頭でトレヴィスら二人のやんちゃぶりとウィッグスの大人っぷりを対比し互いの距離感を表すのに役立ち、物語が進み両者の距離が縮まってきたタイミングでの保安官のシーンでは隙を突いて悪者どもを倒すためではなくウィッグスを死なせないために再度指笛が吹かれる。ここらへん、すごく上手いと思うんですよね。他にも、モルモン教徒であるという設定の使い方や状況的に仕方ないムチ打ちとそのウィッグスサイド・悪党サイドでの捉え方の違いなど、ひとつの要素を様々に活かす構成っぷりが素晴らしいと思います。
こういう目的地に向っての旅系作品の中ではひとつ試練を乗り越えたらまた次の試練が襲ってきて・・・というアドベンチャーっぽいものも多いですが、私は本作のようなタイプのほうが好みでした。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-04-28 18:45:35)(良:1票)
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