チャップリンの独裁者 の アラジン2014 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > チ行
 > チャップリンの独裁者
 > アラジン2014さんのレビュー
チャップリンの独裁者 の アラジン2014 さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
面白いシーンもありましたが、総合的に考えるとラストの演説以外はイマイチだったように感じます。チャップリンの映画の中では最も売れた作品だそうですが、個人的にはマンセーするほどではありませんでした。いえいえ十分に面白い作品でしたが・・ 彼がしゃべるのが嫌なのです。個人的には1920年代までのしゃべらないチャップリンが好きです。

やはりこの作品の肝は1940年代当時、全世界に向けて自分の顔と名前を晒して、、(暗に)正々堂々と批判するのが凄いです。批判する相手が相手なだけに、、ほとんど正気の沙汰とは思えない行動です。ただし、演説のほうは決してヒルケン(ヒトラー)や独裁だけを批判している訳ではなく、民主主義や機械主義(産業主義)からくる貧欲によって世界がゆがんでいることを憂いています。また人類は知識や富を得たことで他人を思いやらなくなったとも。
人種を超えてもっと扶助精神で助け合って対等かつ自由であるべきといいいますが、この理念は一歩間違えば共産主義とも思えなくもない考え方です。最後には肌の色や上下は関係なく互いが互いの犠牲にならないよう、お互い様の精神で自由な人生を楽しめと締めくくります。非常によく出来た演説ではありますが、お金持ち&権力を持った人からこの理念を遂行しないといけない訳なので、やはりちょっと理想論過ぎるかなと感じてしまいました。(ゲットーの人たちは自分の命すら危うかった訳で、他人を助けている場合ではなかったはずです)

で、本作のお笑いポイントはやはりコインのシーンや、ヒルケンがイタリアの首相に頭が上がらないところなどでしょうかw あと地味にヒルケンの秘書たちの態度や仕草も笑えました。。ヒルケンとゲットーの床屋が瓜二つの姿であった説明が一切なく少々違和感を覚えますし、本作は喜劇というには少し真面目過ぎる印象です。政治色が強い作品なのであえて厳しめの点数にしておきます。(評価的には7点ですがあえて6点としました)
アラジン2014さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-11-08 17:38:27)
アラジン2014 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-03-30ドクトル・ジバゴ(1965)3レビュー7.10点
2025-03-28ライトスタッフ6レビュー7.72点
2025-03-28風と共に去りぬ8レビュー7.58点
2025-02-06マルホランド・ドライブ8レビュー7.12点
2025-01-26フィラデルフィア6レビュー6.59点
2025-01-26ザ・レポート6レビュー6.25点
2025-01-20ミスター・ガラス6レビュー5.84点
2025-01-17ザ・クリエイター/創造者7レビュー6.05点
2025-01-13フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白5レビュー6.67点
2025-01-13ラストエンペラー7レビュー7.25点
チャップリンの独裁者のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS