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この映画を語る時に絶対外せないのがジョージ・ミラー監督だと思います。今振り返ると明らかにジョージ・ミラーの生き様こそがマッド・マックスであり、マッド・マックスの全てがミラー監督の分身であるという前提で映画を見る必要がありそうです。
1作目の印象としてはやはり少々作りが粗く、ストーリーの流れが散漫で観客を退屈させるような嫌な長さを感じさせる作品に仕上がっています。初監督のジョージ・ミラー自身も1作目は失敗だったと語っていたりします。 しかし各シーンの描写自体は極めて完成度が高く、監督が見せたかったシーンは正しく記録されており、そういった意味では極めてセンセーショナルな映画だったと評価できると思います。例えば子供を挟んでの猛スピードでのチェイスシーン、目玉が飛び出るシーン、グース(カワサキZ1000)の爆走シーン、道路を舐めるような低いカメラ位置から生まれるスピード感や派手なクラッシュシーンの連続、黒いV8インターセプター、トッカータ―を筆頭に暴走族の気味悪さ・・ マックス(メル・ギブソン)を世に知らしめたという意味でも、ミラー監督のデビュー作としては驚異的な作品だったと認めざるを得ない完成度です。しかし世の中の評価はキッパリと二分されていて、いわゆる”カルト映画”という意味では非常に人気が高かったものの、バイク・ファッション・バイオレンス等に興味がない人々には全く響かない作品だったのもまた事実です。 少し辛口でしたが「マッド・マックスは三部作で1つ」と考えると1作目もかなりの高得点ではないかと思われます。多少は制作された年代を考慮する必要はありますが、歴史的な意味でもアイコンとしてきちんと機能しており、やはり総合的に考えるとかなり素敵な映画だと思います! 【アラジン2014】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-09-03 13:40:02)
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