プリズン・サバイブ の アラジン2014 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > フ行
 > プリズン・サバイブ
 > アラジン2014さんのレビュー
プリズン・サバイブ の アラジン2014 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プリズン・サバイブ
製作国
上映時間104分
ジャンルアクション,刑務所もの,犯罪もの
レビュー情報
この映画が日本未公開&ビデオスルー(ビデオスルー=公開もレンタルもされずにひっそりDVD発売のみされること)であるのは驚きです。

過剰にカメラが揺れること以外はおおむね文句のない仕上りで、コンパクトで完成度の高い脚本でした。おそらく画質の粗さとカメラの揺れはドキュメンタリータッチな作風を狙ったものと思われますが、その狙い通り非常にリアルな作品に仕上がっています。キャステングに関しても出演者全員文句のない配役で、副看守長のハロルド・ペリノーなど二面性が凄まじく非常にねちっこく描写されています。対するゴードン役のサム・シェパードはとても温和で柔らかい雰囲気を醸し出していて、緩急のつけ方が絶妙です。ジョン役のヴァル・キルマーの貫禄はすさまじく、AB(アーリアン・ブラザーフッド)の最高幹部と並んでも遜色ない風貌だったのもお見事でした。

感情を表現することに重きを置いたせいなのか(もしくは低予算ゆえなのか)、全体的にキャストのアップ映像が多くて若干情緒に欠ける作りになってしまっています。しかしその分主人公の心情に訴える感覚はすさまじく、徹底的に無駄をそぎ落とした脚本と相まってまさに弱肉強食の世界なんだということがまざまざと映し出されています。アメリカの刑務所は無法地帯、暴力に自信がない、人を見抜く力がない、このような人間は1日でも生き残れない本物の地獄であることが理解できる映画になっています。

しいて文句を書けばラストのカラクリが若干わかり難かった点と、主演二人が長い間一緒にいたという具体的な描写が無いせいで深い友情を育んだようには見えず、ラストの手紙の文面には若干の?マークが付きました。序盤の過剰防衛も割と雑な感じなのでそれらの点が少し残念だったといえます。しかしリアルな脚本&シンプルな構成がお好みな方には強くお勧めできる映画です。凄く良かったと思います!
アラジン2014さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-03-24 10:40:22)
アラジン2014 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-21FALL/フォール7レビュー5.93点
2024-11-19エレファント・マン10レビュー7.42点
2024-11-15巴里の女性9レビュー7.10点
2024-11-14チャップリンのニューヨークの王様6レビュー6.52点
2024-11-14ライムライト9レビュー8.02点
2024-11-14チャップリンの殺人狂時代6レビュー6.94点
2024-11-10サニーサイド8レビュー6.33点
2024-11-10一日の行楽8レビュー5.90点
2024-11-10チャップリンのゴルフ狂時代7レビュー7.34点
2024-11-09チャップリンの給料日8レビュー6.90点
プリズン・サバイブのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS