死霊のえじき の アラジン2014 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > シ行
 > 死霊のえじき
 > アラジン2014さんのレビュー
死霊のえじき の アラジン2014 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 死霊のえじき
製作国
上映時間102分
劇場公開日 1986-04-12
ジャンルホラー,SF,シリーズもの,ゾンビ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 えもいわれぬうすら寒い雰囲気が恐怖感を倍増させる素晴らしい映画です。真性ゾンビファンにはイマイチな感もあるらしいですが、私はロメロゾンビのシリーズでは本作が最も好きです。とにかく閉塞感と絶望感が本当に素晴らしい。
プロットは映画らしくベタベタにエンタメしている訳ですが、なんというか、リアルでおぞましい展開を見せます。大量のゾンビたちと地下に流れ込むシーンや電気を流して腕だけ上がる演出とか、スクリーンの外から傍観している私たち観客側はもう半笑い状態です。個人的には映画のタイトルが現れるあたり(あご無しゾンビのシーン)の排他的な雰囲気が大好きで、けだるい日曜の午後のような嫌な空気感が最高にいやらしくて素敵です。

ざっくりいってしまうとゾンビ40万vs人間1人という構図はあまりにも非力で、すでにもう人間が小手先で何かをやっても無駄な状態にまで陥っています。バイオハザードなどと違って人間は完膚無きまでに絶対的に非力であることが描かれています。この構図が本当に素晴らしく、人間は地下のあばら家で南の島のように飾って負け犬のような暮らしをしています。それでもなお人間同士は敵対し無駄な覇権争いをやめないという愚かしさ。怖いのはあくまで人間だという一貫したメッセージ性がロメロゾンビの素晴らしいところだと思います。

そもそも最初からヘリで逃避行しろよ!って感じですが、まあそれは置いといて・・ スプラッター物としてもリアルな世紀末物としても、、そしてリアルな人間ドラマとしてもお勧めできる素晴らしい映画です。ロメロゾンビのシリーズの中では最もリアル志向で非常に良くできた作品だと思います。
アラジン2014さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:44:32)(良:1票)
アラジン2014 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-03-30ドクトル・ジバゴ(1965)3レビュー7.10点
2025-03-28ライトスタッフ6レビュー7.72点
2025-03-28風と共に去りぬ8レビュー7.58点
2025-02-06マルホランド・ドライブ8レビュー7.12点
2025-01-26フィラデルフィア6レビュー6.59点
2025-01-26ザ・レポート6レビュー6.25点
2025-01-20ミスター・ガラス6レビュー5.84点
2025-01-17ザ・クリエイター/創造者7レビュー6.05点
2025-01-13フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白5レビュー6.67点
2025-01-13ラストエンペラー7レビュー7.25点
死霊のえじきのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS