マルホランド・ドライブ の アラジン2014 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > マ行
 > マルホランド・ドライブ
 > アラジン2014さんのレビュー
マルホランド・ドライブ の アラジン2014 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 マルホランド・ドライブ
製作国,
上映時間146分
劇場公開日 2002-02-16
ジャンルドラマ,サスペンス,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 世に溢れる考察サイトにも書かれていますが、リンチ監督の頭の中(ベティ=ダイアンの頭の中というべきか)が上手く具現化された珠玉の名作だと思われます。いえ確かに、、全体的に脈絡が無く観客視点的には置いてけぼり感強めの作品であるのは事実ですが、しかし不思議なことに妙に熱中してしまうのです。イレイザー・ヘッドしかり、リンチ作品にはなんだかよく判らない不思議な魔力が詰まっているのは明らかです。
深夜のサンセット大通りの美しいヤシの並木、小指を立てて飲むエスプレッソ、夢の中でしか会いたくない不気味な浮浪者、妙に欲しくなる青い鍵と青い箱、不気味なカウボーイの言葉、深夜のクラブ・シレンシオの司会者etc、、、 とにかく本作には引き込まれる何かがある。リンチ監督は映画体験がどういうモノかよく理解して映画を作っているような気がします。個人的には全てのシーンでの、あの”まどろっこしい間”が本当に素晴らしいです。何か出そうな、でも出ないような、待ちかねるような、しかし待ちかねないような、なんともいえない絶妙なカメラワークと少し長い間が本当に素敵でした。

で、
この作品を時系列通りに並べてしまうと、、まるで退屈な作品に成り下がってしまいます。そもそも論、ベティ=ダイアン(ナオミ・ワッツ)が失恋の感傷に浸ろうが後悔して妄想を繰り広げながらオ●ニーしようが、見ている観客にとっては割とどうでもよかったりします。しかしこのどうでもいいことを、さもどうでもよくないことのように並べ替えられている点がこの映画の肝というか、心底素晴らしい点だと思われます。(いや、でも冷静に考えたら所詮妄想ネタだし、やはりどうでも良かったりする訳ですが・・)

ダイナーで意味ありげに夢の話を繰り広げ、ケシャー監督がアイアンでマフィアの車を襲撃し、秘密結社が妙な電話のやり取りを行い、悪魔のカウボーイとの掛け合い等々、、これらが一体どれほど意味があったのか?単に観客はリンチ監督に踊らされているだけなのか・・ 私も一度目の鑑賞時は結局何だかよく判らないモヤついた気持ちになりました。速攻で考察サイトを読み漁り翌日再トライ。内容を理解してしまえば、皆さんが高得点を付けているのがよく解ります。見れば見るほどに各シーンの奥深さが感じられる?のか?少なくともそう感じさせる崇高な何かが宿っている作品だと感じます。よく考えたらイレイザー・ヘッドも3日連続で鑑賞することになったし、エレファントマンも素晴らしかった。もしかしたら私はリンチ監督の作風がもの凄く好きなのかもしれない。
ちなみに、大好きなロバート・フォスターの意味深なセリフが無意味だったのが悲しかったです、また、オーディション時にエロい演技でウディ・カッツ(チャド・エヴェレット)を官能的に誘惑するシーンはちょっとしつこかったかなと思いましたので9点といたしました。
アラジン2014さん [インターネット(字幕)] 9点(2025-02-06 18:26:49)★《新規》★
アラジン2014 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-02-06マルホランド・ドライブ9レビュー7.12点
2025-01-26フィラデルフィア6レビュー6.59点
2025-01-26ザ・レポート6レビュー6.33点
2025-01-20ミスター・ガラス6レビュー5.84点
2025-01-17ザ・クリエイター/創造者7レビュー6.00点
2025-01-13フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白5レビュー6.67点
2025-01-13ラストエンペラー7レビュー7.25点
2025-01-07オッペンハイマー6レビュー6.38点
2024-11-21FALL/フォール7レビュー5.97点
2024-11-19エレファント・マン9レビュー7.42点
マルホランド・ドライブのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS