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中国最後の皇帝といえば紫禁城と愛新覚羅溥儀は非常に有名ですが、溥儀の人生や史実に興味がない人にとっては実はほとんど知られていない物語かもしれません。本作では私も含めて世界の素人さんに向け、溥儀の自伝を原作として美味しい部分だけをダイジェストで見せてくれます。内容の良し悪しはともかく、歴史の一片という意味でも見て損のない映画に仕上がっています。当然のようにアカデミー作品賞、監督賞を含む主要9部門を受賞し、名作としても世に認められています。
しかしいくら名作認定されているとはいえ、見終わった後に「面白かった?」と聞かれると微妙かもしれません。少なくとも中国や満州の歴史にほとんど興味がない私にとっては、響くものがほとんどありませんでした。ひょっとすると紫禁城を訪ねたことでもあれば、、もう少し熱中することができたのかもしれませんが。 主人公「溥儀(ジョン・ローン)」の人生が気の毒すぎて見ていて痛々しいわけですが、しかしながら本人はその都度自分が置かれた状況を精一杯楽しんでいるように見え、意外にも彼自身は悔いのない人生だったように感じます。世の中には万年底辺人生の人間も沢山いますので、そういった意味では波乱万丈とはいえ溥儀はラッキーなほうだったのではないでしょうか。 一般的な普通の日本人としてこの映画を見た時、一体どんなカタルシスを得、どんな気持ちでこの映画を見終えるのが正解だったのかとても難しいです。日本人であれば天皇と重ね合わせるべきだったのか?満州のシーンも結局は溥儀とその妻にフォーカスされ、イマイチどこに感情移入すべきかよく理解できません。私はシンプルに、よその国の他人の物語として淡々と見て終わってしまいましたが、中国や満州の歴史に詳しい人や教養のある人がこの作品を見た時、一体どんな感銘を受け、心に何が突き刺さるのか大いに興味が湧きます。 私なりの持論に当てはめると、アカデミー受賞作品で面白いと感じた映画は非常に少ないです。退屈するほどではないけれど特別感銘を受けることがなかった映画です。映画としてはある意味最も致命的な評価の作品かもしれません。ちなみに、、皆さん同様、多数の中国語のカンフー映画が反乱している中、英語で紫禁城と溥儀の映画を撮影したのは大きな失敗だったと感じます。ここはやはり中国語を死守すべきでした。 【アラジン2014】さん [地上波(字幕)] 7点(2025-01-13 16:39:00)《新規》
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