RAMPO(奥山バージョン) の せんべい さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ラ行
 > RAMPO(奥山バージョン)
 > せんべいさんのレビュー
RAMPO(奥山バージョン) の せんべい さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 公開された1994年は、江戸川乱歩の生誕100周年。事前に「プロデューサーの奥山和由氏が作品の出来に満足できず、奥山氏自らも作り直した。最終的に、黛版・奥山版という二つのバージョンが同時上映(ただし別々の映画館で)されることになった」と話題を集めていました。私は、まず黛版を観てから、当作品を観ました。そして当作品については劇場内でアンケートも募っており、その中の選択肢に「まるで洋画のようだった」という文面も盛り込まれていました。当時は邦画に元気がなく現在よりもずっと洋画に押されていた時代であり、奥山氏の「洋画に負けない映画を作ってヒットさせたい」という熱い思いが感じられました。

実際に観てみると…内容の骨格自体は黛版と同じであり、部分的に娯楽色を際立たせた演出を加えるという、言わば“改良版”といったものでした。確かに黛版に比べて娯楽映画として観やすくなっていると思いました。プロデューサー主導の映画という意味では、奥山氏なりに、最後まで諦めずにベストを尽くした作品と言えるかもしれません。

ただし、奥山氏には申し訳ないのですが…私の主観には合わず、最後まで感情移入できずに終わりました。黛版のレビューにも書いていますが、①主人公の江戸川乱歩氏について、実在の人物というより「創作物を現実のものにする不思議な力がある」というようにフィクションに取り込んでしまった設定自体に違和感を抱いてしまったこと、②【明智小五郎=モックン】という点も、私にはどうもイメージが合わなかったこと、の二点が引っかかってしまったのです。

そもそも、いわゆる江戸川乱歩ワールドは、おどろおどろしくマニアックな面があると思います。大ヒットを狙う娯楽映画という意味では、最初からファミリー向けに【怪人二十面相/少年探偵団】を題材にしたほうが…と思ったりもしました。

私にとっては「可もなく不可もなく」であり、5点ということで…。
せんべいさん [映画館(邦画)] 5点(2016-01-31 20:10:14)
せんべい さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-08-04ゴジラ-1.010レビュー7.08点
2023-09-23Little DJ 小さな恋の物語8レビュー6.00点
2023-09-15ジャイアント・ウーマン6レビュー3.33点
2023-09-15妖怪巨大女2レビュー1.00点
2022-06-19光る眼8レビュー3.35点
2022-06-19続・光る眼/宇宙空間の恐怖8レビュー7.50点
2022-06-19未知空間の恐怖 光る眼8レビュー6.37点
2021-12-29雨に唄えば10レビュー8.08点
2021-12-04デューン/砂の惑星(1984)8レビュー5.65点
2021-07-24ファンタスティック・プラネット10レビュー7.34点
RAMPO(奥山バージョン)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS